【アントニオ猪木とカンボジア】


夕暮れ時、水たまりはピンク色をしていた。水牛を操る農夫の真っ黒いシルエットが、細長く水たまりに移る。もしも絵を描くとしたら、ピンクと黒とオレンジで簡単に描けるからクレヨンも節約できそうだ。風が吹いているのを久しぶりに感じて、さすがにこの国でも涼しさを感じる。異国にいるんだなぁと、思う。

「How are you?」は日本語でなんですか、と毎日聞かれる。毎日聞かれると飽きる。だから、「元気ですか?」の言葉を教える時は、顎をしゃくり変におおきな声で「元気ですか?」と言い、真面目な顔で澄ましている。

みんなが、アントニオ猪木風に「元気ですか。」と言う。いけない日本語の先生だ。
でももしカンボジアに来て、アントニオ猪木風なしゃべり方をしていたら、親しみがあるし、思わず何か話そうと思う。例えば、それが、売店の兄ちゃんだったら、水やコーラぐらい買ってしまうかもしれない。例えばウエイトレスだったら、面白い人だったと印象に残り、リピータになるかもしれない。

そう自分を正当化して、明日もアントニオ猪木を増やしていこうと思う。
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by vulture0902 | 2009-12-09 00:42 | 寸話